分離する意識。そして呼吸。

ひたひたと忍び寄ってくる死。
生きている死。
逃げている私は生きてるのか死んでいるのか。

腐った肉塊を踏んだ。
目玉を潰した。
非常口の緑が暗く光る。
裸電球が揺れる。
裸足で走る私の後ろに乾いた血と肉の足跡が残る。
白い無機質な壁には有機的な手形が擦れている。それも、たくさん。


私は走る。逃げる。
死ぬのが恐いから逃げている。死にたくない。でも今逃げる意味ってなんだろうって考えながら走っている。
喉から漏れる音も、壁と床の冷たさも、血と肉の腐った臭いも、それらの感触も、知らないはずなのに知っている。分かる。

なんでだ、と思う瞬間、大体目が覚める。朝が来ている。

毎日そんな感じ。
似た感じの夢を見て似たところで似たことを考えて目が覚める。
就活終わるまで続くのかな。
発狂するのと内定もらうのとどっちが先かな。
アナタならどっちに賭ける？