全てが唯洩れている場所
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コネタぶちかまして寝ますー。
ライカの小さい頃の夢は、爆弾処理班でした。
時限爆弾が作りたかったからという、歪曲した発想で。笑
あくまでもジルディな方向で押し通しますYO。
ライカの小さい頃の夢は、爆弾処理班でした。
時限爆弾が作りたかったからという、歪曲した発想で。笑
あくまでもジルディな方向で押し通しますYO。
赤と青。
二つのエナメル線の前でダンテは硬直していた。
「・・・・・・」
手にはいつものハンドガン・・・ではなくニッパー。
二つのエナメル線はお気に入りの黒革のチェアの真下の箱の中。
そして、チェアに深く身を沈めたまま視線を所在無さ気にうろつかせているのは、他でもないレディだった。
「状況は?」
「最悪ですお嬢様」
二人の額から引っ切り無しに流れ落ちる冷や汗。
元はといえば、それは些細な、というほど可愛くも無い、悪戯だった。
椅子に座ったところでスイッチが入り、立ったところで爆発するという仕掛けである。
それは無論、家主であるダンテが標的だったのだが。
「座るんじゃなかったわー」
レディが、偶然、座ったことで悪夢が始まった。
「普通は、どっちかがダミーで、どっちかが本物でって感じだよな」
「でも例えば、それが、すごいプロの仕業だったとしたら?」
「・・・・・・二つともダミーってことか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ごくり、とダンテの喉が鳴った。
「アタシの人生、こいつの手の中なんて・・・」
「誤解を受けるような言い方すんなよ。元はといえばお前が俺の椅子に勝手に座ったのがだな・・・」
「しくったら末代まで呪うからね」
黒いオーラを出すレディ。
「プレッシャーかけんじゃねーよ!この・・・悪魔!!」
「それはお前だーーー!」
「ふむ。これはまた」
「バージル!」
右か左か、青か赤か、不毛な問に決着を付けたのはいつの間にかダンテの背後でそれを覗き込んでいたバージルだった。
助け舟とばかりにダンテが振り向く。レディの顔もぱっと明るくなった。
「お嬢が爆砕しちまう」
「そうだな。お前が箱を開けた時点で、時限装置が作動しているからもう死ぬしかないな」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「因みにお前が触ってるそれから手を離すと即爆発だな」
ずず、と手に持っていたコーヒーを啜りながらまるで(というかそのものなのだが)他人事のようにバージルがとぼけた。
ダンテは一瞬肩を跳ねさせたが、左手で支えていた爆弾の淵を恐る恐る見やった。悪魔も泣き出す男の腕には今や鳥肌が立っている。
「ジーーザス!」
「面白くないジョークだ」
「部外者は黙ってろおおおお」
ダンテの絶叫。
煩そうなバージル。
それらを横目で見ながら、例えこの爆弾が炸裂したとてこの二人は死なないのだろうとぼんやり思った。
死ぬのが自分だけなら、それもいいかもしれない。癪に障るけど。
「レディ・・・」
「お別れの言葉とかマジ要らないんですけど」
「ごめんな」
「そう思うなら今すぐ何とかしなさいよ!」
「・・・青切ったら、お前、怒るだろ」
「・・・死ね」
ふむ、とバージルが再び爆弾に目をやる。
「ダンテ、お前、どいてみろ」
そしてそれを寄越せ。
そういってバージルはダンテからニッパーを取り上げた。
暫く中身を入念に調べて、バージルは少し考えてから笑った。
「なかなか味がある作りをしているな」
「わ、分かるの?バージル!」
「爆処理でバイトをしていたことがある」
「・・・」
「・・・え?」
爆弾処理のバイトって。兄。
戸惑うデビルハンターズ。
「心配するな。これは赤だ」
「自信満々だけどよぉ・・・」
「理由を聞かせてくれるかしら?出来れば、詳しく、分かり易く」
俄かには信じられない大暴露で動揺を隠せないレディとダンテは冷や汗とは違う、だかそれも冷や汗というべきものを今まで異常に噴出しながら恐る恐る質問した。
「そうだな。貴様たち馬鹿でも分かり易く言うと、」
「レディ、こっち見んなよ」
「・・・・・・わたしはちがうもん」
「お前の色だからだ、ダンテ」
え?
ばっちん。
唐突に赤いエナメル線が分断される。
あまりに突然で、ダンテもレディも息を呑む暇も無かった。
一瞬の空白。
レディが恐々腰を浮かせる。
同じくらいゆっくりとした動作でダンテが爆弾から手を離した。
「ほらな。恨みを買っているのだから、裏の裏の裏の裏で、赤なんだ」
『うわあああああバージル愛してるーーー!!』
歓喜の涙を流しながら二人はバージルに追突した。
感謝というものに慣れていないバージルは鬱陶しそうに、しかし払い除けるということはしなかったが、二人を見下ろした。
「あーんもー死ぬかと思ったー」
「もうこの際お前の過去にこだわらねーよ俺は!」
「大げさな。貴様たちなどこれくらい日常茶飯事だろう?」
ぴたと泣くのを止めた二人は、一瞬お互いの顔を見た。
ぱちくりと瞬き一つ。
そしてそろってバージルを見た。
「ううん」
「いいや」
「ま」
この「ま」は、マジでか、の「ま」である。
「俺は結構気が付かないで爆発させたりしてたかな」
「あたしは狙撃されることのが多かったな」
「・・・そうか。聞いた俺が馬鹿だった」
バージルの深く長い溜息がもれた。
追伸。
「こそこそ(アンタの兄貴ってほんと、どんな人生だったのよ!)」
「ひそひそ(爆処理って普通バイトがやるもんじゃねえよな?ポリスかアーミーの仕事だろ)」
「こそこそ(でもバイトって・・・ってゆーかお兄さんがバイトって言う時点でもう・・・)」
「ひそひそ(あの調子じゃあ、相当手馴れてるぞ)」
「だだ漏れてるぞそこの馬鹿二人!」
***
兄、元爆処理説。
兄は外人部隊で超活躍してる時にハゲにヘッドハンティングされたんじゃないか、という妄想。
あるいはフリーター。
朝と昼は山田う●ん。(100円の)
夜はネットカフェ。・・・難民?
三食100円マ●クとかすごい駄目な生活をしていたに違いない。
二つのエナメル線の前でダンテは硬直していた。
「・・・・・・」
手にはいつものハンドガン・・・ではなくニッパー。
二つのエナメル線はお気に入りの黒革のチェアの真下の箱の中。
そして、チェアに深く身を沈めたまま視線を所在無さ気にうろつかせているのは、他でもないレディだった。
「状況は?」
「最悪ですお嬢様」
二人の額から引っ切り無しに流れ落ちる冷や汗。
元はといえば、それは些細な、というほど可愛くも無い、悪戯だった。
椅子に座ったところでスイッチが入り、立ったところで爆発するという仕掛けである。
それは無論、家主であるダンテが標的だったのだが。
「座るんじゃなかったわー」
レディが、偶然、座ったことで悪夢が始まった。
「普通は、どっちかがダミーで、どっちかが本物でって感じだよな」
「でも例えば、それが、すごいプロの仕業だったとしたら?」
「・・・・・・二つともダミーってことか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ごくり、とダンテの喉が鳴った。
「アタシの人生、こいつの手の中なんて・・・」
「誤解を受けるような言い方すんなよ。元はといえばお前が俺の椅子に勝手に座ったのがだな・・・」
「しくったら末代まで呪うからね」
黒いオーラを出すレディ。
「プレッシャーかけんじゃねーよ!この・・・悪魔!!」
「それはお前だーーー!」
「ふむ。これはまた」
「バージル!」
右か左か、青か赤か、不毛な問に決着を付けたのはいつの間にかダンテの背後でそれを覗き込んでいたバージルだった。
助け舟とばかりにダンテが振り向く。レディの顔もぱっと明るくなった。
「お嬢が爆砕しちまう」
「そうだな。お前が箱を開けた時点で、時限装置が作動しているからもう死ぬしかないな」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「因みにお前が触ってるそれから手を離すと即爆発だな」
ずず、と手に持っていたコーヒーを啜りながらまるで(というかそのものなのだが)他人事のようにバージルがとぼけた。
ダンテは一瞬肩を跳ねさせたが、左手で支えていた爆弾の淵を恐る恐る見やった。悪魔も泣き出す男の腕には今や鳥肌が立っている。
「ジーーザス!」
「面白くないジョークだ」
「部外者は黙ってろおおおお」
ダンテの絶叫。
煩そうなバージル。
それらを横目で見ながら、例えこの爆弾が炸裂したとてこの二人は死なないのだろうとぼんやり思った。
死ぬのが自分だけなら、それもいいかもしれない。癪に障るけど。
「レディ・・・」
「お別れの言葉とかマジ要らないんですけど」
「ごめんな」
「そう思うなら今すぐ何とかしなさいよ!」
「・・・青切ったら、お前、怒るだろ」
「・・・死ね」
ふむ、とバージルが再び爆弾に目をやる。
「ダンテ、お前、どいてみろ」
そしてそれを寄越せ。
そういってバージルはダンテからニッパーを取り上げた。
暫く中身を入念に調べて、バージルは少し考えてから笑った。
「なかなか味がある作りをしているな」
「わ、分かるの?バージル!」
「爆処理でバイトをしていたことがある」
「・・・」
「・・・え?」
爆弾処理のバイトって。兄。
戸惑うデビルハンターズ。
「心配するな。これは赤だ」
「自信満々だけどよぉ・・・」
「理由を聞かせてくれるかしら?出来れば、詳しく、分かり易く」
俄かには信じられない大暴露で動揺を隠せないレディとダンテは冷や汗とは違う、だかそれも冷や汗というべきものを今まで異常に噴出しながら恐る恐る質問した。
「そうだな。貴様たち馬鹿でも分かり易く言うと、」
「レディ、こっち見んなよ」
「・・・・・・わたしはちがうもん」
「お前の色だからだ、ダンテ」
え?
ばっちん。
唐突に赤いエナメル線が分断される。
あまりに突然で、ダンテもレディも息を呑む暇も無かった。
一瞬の空白。
レディが恐々腰を浮かせる。
同じくらいゆっくりとした動作でダンテが爆弾から手を離した。
「ほらな。恨みを買っているのだから、裏の裏の裏の裏で、赤なんだ」
『うわあああああバージル愛してるーーー!!』
歓喜の涙を流しながら二人はバージルに追突した。
感謝というものに慣れていないバージルは鬱陶しそうに、しかし払い除けるということはしなかったが、二人を見下ろした。
「あーんもー死ぬかと思ったー」
「もうこの際お前の過去にこだわらねーよ俺は!」
「大げさな。貴様たちなどこれくらい日常茶飯事だろう?」
ぴたと泣くのを止めた二人は、一瞬お互いの顔を見た。
ぱちくりと瞬き一つ。
そしてそろってバージルを見た。
「ううん」
「いいや」
「ま」
この「ま」は、マジでか、の「ま」である。
「俺は結構気が付かないで爆発させたりしてたかな」
「あたしは狙撃されることのが多かったな」
「・・・そうか。聞いた俺が馬鹿だった」
バージルの深く長い溜息がもれた。
追伸。
「こそこそ(アンタの兄貴ってほんと、どんな人生だったのよ!)」
「ひそひそ(爆処理って普通バイトがやるもんじゃねえよな?ポリスかアーミーの仕事だろ)」
「こそこそ(でもバイトって・・・ってゆーかお兄さんがバイトって言う時点でもう・・・)」
「ひそひそ(あの調子じゃあ、相当手馴れてるぞ)」
「だだ漏れてるぞそこの馬鹿二人!」
***
兄、元爆処理説。
兄は外人部隊で超活躍してる時にハゲにヘッドハンティングされたんじゃないか、という妄想。
あるいはフリーター。
朝と昼は山田う●ん。(100円の)
夜はネットカフェ。・・・難民?
三食100円マ●クとかすごい駄目な生活をしていたに違いない。
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