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全てが唯洩れている場所
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たった今までカウボーイビバップを英語で見てました。スパイクがよく言う「man...」は日本語だとどんな台詞になるのかなあ。
おい・・・とかなんだろうなあ。


って、そういうのはTOEICに出ないのだから、さー。


24話目が一番悲しかったです。
バラバラになってくってすごい寂しいんだもの。。
でも、26話の最後はほんと、泣きました。
かっこいいんだもんー!!!
英語で字幕は無かったんだけど、日本語の方は昔何話かみたくらいしか知らないけど、英語でも全然OKでした。
元気無くなったらまた一話から見よっと。

I understand that there is not the point more than this and advance toward there.

The god of death sits down on my shoulder.

The devil leans on my back.

My heart is ridden on my hand.

I continue walking toward one only light that I found in darkness.

Even if it was the title page of heaven.













天国の扉








「・・・」
二度目の悪夢からの生還。
ゆっくりと瞼を持ち上げて薄汚れたビルの壁を見た。
雨の振る音がする。
申し訳程度に掛けていた新聞紙が雨水を吸って黒く変色していた。
(腹減った)
もう何日まともな飯にありつけていないのだろう。
最後に食べたパンの記憶を辿ったら七日前だった。もう腹の虫も餓死したようでうんともすんとも言わない。
空腹と寒さで眠れない。眠ったら、もう目が覚めないような気がする。
ジジ、と街灯が唸った。
寝床を探して街を徘徊して、半ば力尽きたようにレストランの裏のゴミ置き場に身を横たえた。
寝床も無い、汚い子供には宛がわれる仕事も無い。三日前にホームレスの食べる残飯が欲しくて近づいたらリンチに遭った。
気が付いたら血溜まりの中、ホームレスたちのうめき声の中、腐ったニンジンの皮を食べていた。
(かあさん)
声に出す気力も無かったので、鼻を啜った。



(・・・かあさん、)







「懐かしい夢を見た」
「ほう。良かったな」
「・・・」
向かい側に座る男の顔は新聞紙で顔は見えない。
全く話を聞いてないということだけは、よく分かった。
シリアルをぐるぐるとかき混ぜながら、それでも構わず話を続ける。
「ガキの頃の夢でさー。俺、ホームレスにボコボコにされたことがあって。勿論最終的には俺が勝ったんだけど。・・・聞いてるか?」
「聞いてるぞ」
「・・・。マトモに飯になんてありつけなくて結局、飯屋の裏のゴミ置き場でぶっ倒れたんだよ。もー一週間もなんも食えなくて、腹減るわ雨降るわ、マジで死ぬかと思った。・・・聞いてる?」
「ああ」
「嘘つけよ」
「ああ」
「おい!」
「楽しそうだな」
御座なりな相槌が壊れたステレオのようにランダムリピートされている。
新聞の向こうの彼はどうも、兄弟の過去より世の中の動向の方が気になるご様子だ。
「・・・もういいよ」
うんざりして会話を断ち切り、シナシナになったシリアルを一気に胃へ流し込んだ。
ばさ、と新聞を翻し、コーヒーを一口。彼はいつも朝はコーヒーだけしか口に入れない。
「俺、今日バイクの車検に行ってくるから。昼もどっか食べて帰る」
どうせ聞いてないだろうけど、と厭味も忘れずに。
ビューエルのキーを放ってキャッチ。チャリ、という小気味の良い音がした。
ゴーグルつきのメットをかぶったところで、後ろから抑揚の無い声が聞こえた。

「俺は10日だ」


俺は少し笑って言った。
「威張ってんじゃねえよ」







I understand that there is not the point more than this and advance toward there.
これ以上先は無いと分かっていてその先を目指して進む。

The god of death sits down on my shoulder.
私の肩には死神が腰を下ろしている。

The devil leans on my back.
私の背には悪魔が寄りかかっている。

My heart is ridden on my hand.
私の手には私の心臓が乗せられている。

I continue walking toward one only light that I found in darkness.
闇の中で見つけた、たった一つの光に向かって歩き続ける。

Even if it was the title page of heaven.
それが、天国の扉であったとしても。



* * *

そういう何気ない日でも傷は残っているのだ。
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